(続) 秋のディナーの献立(10~12人用)
前回の投稿からだいぶ日が経ってしまいましたが(汗)、秋の献立の続きについて見てみたいと思います。今回はデザート編です。
まずは、Milan Souffle (ミラノ風スフレ)。これは、現在でも Soufflé Milanaise と呼ばれている冷たいレモンのスフレのようですね。スフレは難易度が高そうなので作ったことがないのですが、これはオーブンで焼くタイプではないのでしぼんでしまう心配がないし、作れそうな気がします。
<材料>
レモン4個、卵6個、泡立てたクリーム1/2パイント、砂糖2オンス、アイシングラス1オンス
<作り方>
1. レモン4個の皮に砂糖を擦り込み、卵黄6個に加えてカスタードを作り、レモン汁を加える。
2. 冷めたら1/2パイント弱の泡立てたクリームと、1オンスのアイシングラスを加えて冷やす。
3. 卵白をしっかりと泡立て、泡立てたクリームと一緒にスフレの周りに添える。
挿絵によると、これが Milan Souffle らしい。
レモンのムースかババロアみたいな感じでしょうか。卵白には砂糖も何も入れず、そのまま添えられていますね。イギリスで生卵を食べても安全と言われるようになったのはわりと最近のことなのですが、当時は大丈夫だったのか気になります。おそらく鶏を飼ったりしていて新鮮な卵が入手しやすかったのかもしれないですね(あくまでも想像ですが)。
次は、College Pudding です。イギリスには「プディング」と名の付くお菓子がたくさんありますが、これは今まで聞いたことがありませんでした。一般的にプディングは蒸すことが多いのですが、このレシピはラードで揚げています。こういうプディングもあったのですね。
・パン粉1/4ポンド
・ナポリビスケット1/4ポンド - 細かく砕く
・ビーフスエット (牛肉の脂) 1/4ポンド - 細かく刻む
・オレンジ (またはレモン) ピール2オンス - 細切りにする
・カラント1/4ポンド - 洗って乾かす
・砂糖2オンス - 細かく砕く
・卵黄4個分 - 泡立てる
1. すべての材料をペースト状になるまでよく混ぜ合わせる。
2. 平らに整えて切り分け、弱火でゆっくり茶色になるまでラードで揚げ、ナプキンに取り出す。
3. 蓋つきの深皿に入れソースをかける。
単に「ソース」としか書いていないので、どんなソースなのかよくわからないですが、プディングといえば、どうしてもカスタードを思い浮かべてしまいます。
最後は、Stone Cream です。え、何?石のクリーム?と思ったら、この場合の stone はおそらくフルーツの種なのではないかと思います。
・アプリコットまたはプラムのプレザーブ1ポット分
・アイシングラス1/2オンス
・クリーム1パイント
・レモン1個
・白砂糖小さじ2ぐらい
1. ガラスの深皿の底にアプリコットまたはプラムを1インチほど敷き詰める。
2. アイシングラスを少量の水で溶いて濾し、クリームに加える。
3. おろしたレモンの皮と砂糖を好みに応じて加える。
4. 1分間沸騰させ、注ぎ口のあるジャグに移す。
5. 冷めたら (固まらない程度に) レモン汁を加える。
6. 1 の上に注ぎ入れ、1晩おく。
7. ラタフィア (ビスケット?) を数枚のせる。
※アプリコットの代わりにジャムを使っても良い。アプリコットの代用としては wine sours が一番良い。
(https://garden.org/plants/view/711725/Culinary-Plum-Prunus-domestica-subsp-insititia-Winesour/)
偶然選んだだけかもしれませんが、アイシングラスを使ったデザートが多いような気がします。現在のイギリス菓子ではあまりゼラチンを使うお菓子は無いように思うのですが、どうなんでしょう~?
プレザーブ1ポット分がどれくらいの量なのかよくわからないけど、
こんな右端のような容器に入っていたのかな?
最近また Bake Off が始まったので、頭の中はデザートでいっぱいです(笑)。
<イギリスのお菓子にご興味のある方は、ぜひこちらもどうぞ。>